[GG002:外国人雇用]新在留資格と移民政策

新在留資格である「特定技能」には1号と2号があります。特定技能1号は、在留期限が5年で家族帯同ができません。特定技能2号は、在留期間が更新可能(上限なし)で家族帯同が可能となっています。

このため、野党のみならず自民党の一部の議員からも、「特定技能2号は事実上の移民政策ではないのか」との意見が出されています。現時点では詳細はほとんど固まっておらず、これから議論をして具体的な内容を省令で定めるようです。私も引き続き注目していきたいと思います。

[GG001:外国人雇用]新在留資格「特定技能」の概要

政府が2019年4月から新しい在留資格である「特定技能」を導入して外国人労働者の受入枠を拡大しようとしている、というニュースを近頃よく耳にします。最近では11月2日にも、特定技能の創設を含む出入国法の改正案の閣議決定が行われたばかりです。

在留資格として要求される特定技能には、基本的な技能となる「特定技能1号」と、熟練した技能となる「特定技能2号」の2種類があります。

2号には建設業、造船・舶用工業、自動車整備業、航空業、宿泊業の5業種が対象予定です。1号にはこれらの業種に加え、介護、ビルクリーニング、農業、漁業、飲食料品製造業、外食業、素形材産業、産業機械製造業、電気・電子情報関連産業が対象となる予定です。

[GH003:行政書士業務]債権譲渡の事例

事例から見ていきましょう。

Aが居酒屋で見知らぬ男Cから暴行を受けて全治一か月の大けがをしてしまいました。そこでAはCに対し治療費を請求しました。しかしCはその請求を無視し謝罪にも見舞いにも訪れません。AはCを裁判で訴えようとも考えましたが、訴訟をするには体力的にも財力的にも厳しいので泣き寝入りするしかありません。Aの父親であるBがAのお見舞いに来た時にその話を聞き大変怒りました。そしてBは息子のAに対し「お前に代わってワシがCを訴えてやる!」と言いました。

さて、ここで問題です。このような場合に直接の被害者ではないBがAに代わってCを相手に訴訟を起こすことはできるのでしょうか。

 

答は「できる」です。

理由はいろいろありますが、民法466条で規定されている「債権譲渡」を根拠とする説があります。債権譲渡とは文字通り、債権を別の人に譲り渡すことができるというものです。おカネに限らず原則としてどのような債権でも債務者の了承なく譲渡の対象にできます(ただし、漫画家に漫画を描かせるようなその人でなければ意味のない債権や、譲渡禁止特約のある債権などは譲渡できません)。

さて、Cから暴行を受けたAは、Cに対して訴える権利(民事訴訟法における請求権)があると言えます。この権利はれっきとしたAのCに対する債権です。そして債権である以上、AがCに対して訴訟を起こす権利も債権譲渡の対象とすることができます。

よって「お前に代わってワシがCを訴えてやる!」と言ってくれた父親Aに対して息子Aが「僕の代りにCを訴えて」とお願いすることも法律上可能という事になります。

[SG004:行政書士試験]詐害行為取消権

今回は民法424条の『詐害行為取消権』についてのお話です。

詐害行為取消権とは、おカネを借りた人(=債務者)が返済の資力があるにも関わらずおカネを返さない、それどころか「どうせおカネを返すくらいなら息子にでも財産を譲って資産を無くしてしまえ」などという詐害意思をもって資産を減少させた場合に、おカネを貸した人(=債権者)が異議を唱え、その行為を取り消して債務者の資産の減少を防ぐことができる権利のことです。

ただし、なんでもかんでも取り消しできるわけでありません。例えば「財産が減るから認めない」という理由を無理やりつけて、債務者の結婚を債権者が取り消しできるとしたら大変です。ですから、詐害行為取消権の対象となる行為は「財産権を目的とする法律行為」に限定されています。もちろん結婚という身分行為には及びません。そして例え財産権を目的とする法律行為であっても、返済資力の確保に支障のない行為であれば、これも詐害行為取消権の対象外です。

さて、ここで問題です。「遺産分割協議」は詐害行為取消権の対象となるでしょうか。例えば自分が借金したあとに親が他界して、親の財産を相続することになったときに「遺産が入ってきてもどうせ借金の返済でみんな持っていかれるから」と考えて、遺産分割協議でわざと自分への相続分をゼロにしてしまえば債権者から逃げ切れるか、という問題です。

答.詐害行為取消権の対象になる
判例は「遺産分割協議もその性質上、財産権を目的とする法律行為であるということができる」としています。

[SK021:相続]相続税と贈与税のこれから

今年の10月17日に政府税制調査会が開かれ、相続税と贈与税の見直しが検討される運びとなりました。

現状では『贈与税より相続税の方が軽い』ため、高齢の親が若い子育て世代の子や孫に生前贈与で助けたくても、相続税より多くの税金を納めなくてはなりません。そのため生前贈与に二の足を踏んで、結局亡くなるまで財産を抱えてしまう国民が少なからずいるという状態が続いています。

相続税は『基礎控除』呼ばれる非課税枠が定められており、現在の基礎控除は『3千万円+法定相続人の人数×600万円』です。その枠を超えると10%~55%の累進課税が課されます。しかしこのような課税対象となるほどの多くの遺産を残して亡くなるという方は全体の8%しかいません。ほとんどの国民の相続税は非課税枠に収まっています。

他方、生前贈与の基礎控除は『年間110万円』しかありません。累進課税率も上限こそ相続税と同じ55%ですが上昇カーブが急なので、実際に収める税負担はやはり相続税より重くなっています。

少子高齢化が喫緊の課題である我が国では、生前贈与を促進するための対策が急務です。今後数年間の内に贈与税と相続税の制度も変わっていくと思われます。

[GH002:行政書士業務]行政書士街頭無料相談会

昨日は上大岡駅周辺で地元行政書士による街頭無料相談会が行われました。雨模様の天気予報であったにも関わらず、好天に恵まれて本当に良かったです。

おかげさまで開始早々からお客様もひっきりなし。地元の上大岡駅周辺だけでもこんなにたくさんのご相談事があることを実感できました。

今回は遺言、相続、成年後見、土地問題など、様々なお悩みや相談事をその道のプロである行政書士12名が真剣に相談に応じていました。私も微力ながら12名のうちのひとりとして相談窓口に立ち、多くのお客様から様々なご相談をお受けいたしました。

これからも身近な街の法律家として少しでも多く地域のお役に立てればと改めて身の引き締まる思いがしました。

[SK020:相続]相続対策の考え方

相続は一生に何度もあるものではありません。しかし、実際に相続が発生してしまうと多くの関係者に多大な影響を及ぼします。そこで、時間に余裕があるうちにあらかじめご自分の相続対策を検討して、一冊のノートを用意してまとめておきましょう。

では実際に何から考えればよいのでしょうか。

相続対策には大きく2つのポイントがあります。それは、「遺産分割対策」と「納税対策」です。

まず「遺産分割対策」とは、自分の財産の中身を整理してまとめ、何を誰に渡すのかを細かく決めておくことです。遺産争いはお金持ちに限らずどんな家庭にでも起こりえます。相続人がひとりやふたりであればあまり問題はないのかもしれませんが、相続人が増えてくるとそうはいきません。家族や親戚を無用なトラブルに巻き込まないよう、しっかりと準備をしておきましょう。

次に「納税対策」も重要です。相続にかかる税金は一般的に高額です。法律に基づいた節税対策が絶対に必要です。もし不要な税金まで支払ってしまうと、本来家族に遺せるはずだった生活資金が減少してしまうからです。また、相続財産が住宅や土地などの不動産ばかりで現預金がちょっとしかないような場合は危険です。納税資金が不足してしまい、遺された家族が資金繰りに窮してしまいます。ですから財産の総額だけでなくその内訳も大切です。相続した家族が安心して相続税を納められるように、責任を持って納税資金も準備しておいてあげましょう。

[SK019:相続]相続欠格と廃除

相続人の意思で行う相続には、通常の相続である「単純承認」、相続財産を放棄する「相続放棄」、相続する財産を限定して承認する「限定承認」の3種類があります。

逆に相続人の意思が絡まない相続としては、ある事由が発生しただけで相続人が相続権を失う「相続欠格」、被相続人の意思によって相続人の相続権を奪ってしまう「相続人の廃除」の2種類があります。

遺言書を偽造・変造したり、詐欺や強迫によって遺言書を書かせたり、遺産目当てで殺人を犯したりした相続人は「相続欠格」に該当し、当然に相続権を失います。この場合、相続はもちろん、遺贈を受けることもできなくなります。

また、(欠格事由には当てはまらないものの)被相続人が相続人から虐待、侮辱、著しい非行を受けた場合、被相続人はその相続人に自分の財産を一切渡さないようにする「相続人の廃除」を行うことができます。この廃除が成立すれば遺留分ですら渡す必要がなくなります。

ただ実際にこの相続人の廃除という制度を用いるのは結構ハードルが高く、相当ひどい目にあっていたのに家庭裁判所では認めてもらえなかったということもあるようです。また、廃除が確定したとしてもいつでも取り下げが可能です。相続人の廃除はできる限り行うべきではない、という考えが根底にあるのでしょう。

なお、「廃除」という文字を「排除」と書き間違える方がいらっしゃいます。行政書士試験の記述式問題では特に注意するようにしましょう。

[KQ012:建設業許可]誠実性

数多くある業種の中でもとりわけ建設業は、お客様や関係者の一生をも左右しかねない重大な仕事を担うことが多い業種です。

 

<建設業によくみられる特徴>

◆契約単価が高い
マイホームの建築やダムの建設など、個人にとっても企業や行政にとっても非常に高額な契約を行なうことが多い業種です。もし不正を働くような不誠実な者を業者として許可してしまうと、その被害は大変な額にのぼってしまいます。

◆とにかく安全が第一である
建設業は人々の安全に直接関わる仕事が多い業種です。文書を改ざんして安全基準を満たしているかのように虚偽の申告をしたり、見えない部分で手抜き工事をするような不誠実な者を業者として許可してしまうと、多くの人々をケガや死亡事故に巻き込みかねません。

 

そこで国や行政庁が建設業許可を与えるにあたっては、慎重に厳重な審査を行って、このような不誠実な者にお墨付きを与えることのないようにしなければなりません。このことは下記のように建設業法でも定義されています。

◆建設業法7条三
法人である場合においては当該法人又はその役員等若しくは政令で定める使用人が、個人である場合においてはその者又は政令で定める使用人が、請負契約に関して不正又は不誠実な行為をするおそれが明らかな者でないこと。

よく見るとこの条文には対象者のことも書かれています。簡単に言えば「法人の場合はその法人と役員そして営業所の所長だけである。」「個人の場合は本人と支配人だけである。」という定義となります。さらに言い換えると、「対象者はひとりで契約を結ぶことができる立場の人である」ということです。

なお、一般の従業員についてはそこまでは求められていないということになるので、許可申請をする際には留意するといいでしょう。

[GH001:行政書士業務]上大岡駅前の無料法律相談会

みなさんは「行政書士」と聞くとどのようなイメージを持たれるでしょうか。ひょっとしたらあまりご存じない方もいらっしゃるかと思います。

なぜこのようなことをお聞きしたかというと、今月は県内各地で神奈川県行政書士会による「行政書士フェスタ」が開催されています。これは何かというと、みなさんに行政書士の事をもっと身近に感じていただけるよう開催される「無料の法律相談会」のことです。

そしてその一環として、きたる10月27日(土)には、京急上大岡駅前において南区、港南区の地元の行政書士による無料の法律相談会が開催されます。もちろんどなたでも相談会に参加いただけます。

 

私たち行政書士がお力になれる法律相談は

◆相続・遺言
◆クーリングオフ
◆契約書や内容証明書などの書類作成
◆外国人の在留・永住・帰化申請
◆会社設立・営業許可申請

等、たくさんございます。

弁護士の先生に相談するにはちょっと敷居が高すぎる、というような身近な法律相談でも気軽にしていただけるのが「街の法律家」である行政書士の強みです。

今回のようにさまざまなタイプの行政書士が一堂に集まっている中で無料相談できる機会はそうそうないと思います。もしお困りごとや興味のあることがございましたら、ぜひ足を運んでいただけたらと思います。

 

<「行政書士フェスタ2018(南・港南支部)」開催要項>

日時:平成30年10月27日(土)11:00~16:30
場所:京急上大岡駅前の鎌倉街道側コンコースにて(タカノフルーツパーラーさんの前)
開催内容:地元の行政書士による法律相談会
参加資格:どなたでも参加いただけます
相談料:無料