[SK003:相続]代襲相続の範囲

元来、相続は「親から子へ」「子から孫へ」と直系の子孫に受け継がれるものである、という考え方が基本です。

そして代襲相続とは、本来であれば相続人となるべきだった者が死亡、欠格、排除により相続権を失い、代わりにその者を飛び越えて、子が相続することです。

代襲相続できる人とできない人の区別は少しややこしいので、簡単にまとめてみました。

 

[代襲相続できる人]

・被相続人の子の直系卑属(ちょっけいひぞく。下の世代の直系血族のこと。孫、ひ孫・・・)→何代でもOK

・被相続人の兄弟姉妹の子→一代限りOK(おい・めい)

・被相続人との養子縁組後に生まれた養子の子→直系卑属と認められるためOK

 

[代襲相続が認められていない人]

・配偶者の連れ子→直系卑属と認められないためNG

・養子縁組前からすでにいた子→直系卑属と認められないためNG

 

実務的には上記以外の点も確認が必要ですが、まずは基本的理解として上記を押さえておけばよろしいかと思います。

[SK002:相続]相続・遺贈・死贈与の違い

「相続」「遺贈」「死因贈与」。それぞれ一般的によく使われている言葉ですが、なんとなく似ている言葉なので、混同して用いられることもしばしば。そこで、今回はこれらの言葉の定義をまとめてみました。

 

[相続]

人の死亡を原因として、『当事者の意思によらず』に、財産が一定の親族に移転すること

 

[遺贈]

遺言という遺贈者の『一方的』な行為によって、財産を他人に無償で与えること

 

[死因贈与]

贈与者の死亡により効力を生ずる契約として、贈与者と受贈者『双方』の合意に基づいて、財産を相手方に無償で与えること

 

意味の似ている言葉を覚えるには、上記の『』書き部分のように、異なっている部分に着目すると記憶に残りやすいと思います。