民法は1896年(明治29年)に制定されました。それから120年あまりが経過し、その間に社会・経済環境は大きく変化しました。しかし民法は(途中で細部の修正はあったものの)、この間ずっと明治時代の条文のまま使われ続けてきました。
このような背景の中、時代の変化に対応した民法の大幅改正を望む声が法曹界を中心に常々あがっていました。そしてついに、2017年(平成29年)5月に「民法の一部を改正する法律」が成立しました。この法律による改正民法は2020年4月1日より施工されます。
今回の民法改正は一般的には「民法大改正」とも呼ばれおり、主に債権法を中心に大幅な見直しがなされたものです。債権法には契約等に関する最も基本的なルールが定められています。
併せて、今日の裁判や取引の実務に即したルールを条文に取り入れたり、長くて複雑な条文を複数の項に分割して分かりやすくするなどの改正も行われました。
なお、本ブログのタイトルが[HM]で始まる記事では、今後もこの民法改正の内容を条文ごとに掲載していきます。